ひょうたん辻占はここ魔除け天神へ

    ▲▲▲ ひょうたん辻占について、一言 ▲▲▲


ひょうたん辻占は、なんだか面白い感じの占いですが、
実は、見かけによらず本格的な占いとなっています。

ひょうたん辻占の占い結果(1番~64番)は、
易学に基づいて、すなわち易経の六十四卦(三百八十四爻)における
64種類の卦辞;かじ(384種類の爻辞;こうじ)の意味と照らし合わせながら、
当神社の神職が1つ1つ文章を練って(最適と思われる現代の言葉を選びつつ)
考案作成したものであり、当神社でしか引くことのできない占いとなっています。

(占い結果の文章内容は、1番~64番に対応した64種類だけということではなく、
それぞれの番号ごとに6種類作成していますので、現在、64×6=384種類あります。
今後さらに、12種類、24種類、…と種類を増やしていくつもりですので、より一層、
各人に最適な占い結果が得られることになるでしょう)


占いの結果(占い巻紙に書かれてある文章内容)は、
あなたにとって、そのまま直接当て嵌まる場合もありますし、
一見、関係のないことが書かれている場合もあろうかと思います。

しかしながら、辻占の本質は、
占うことによって、神の託宣が、言葉・文章を依代(人と神との媒介)として
この世界に滲み現れ出てきたものを、その言葉・文章から、託宣を示し得る何らかの印を見つけ、
そこからいかに意味を読み取って解釈するか、ということにかかっています。


ですのでどうか、
紙片に書かれた文章を何度もじっくり読んでいただき、
表面的な文章の意味そのものだけでなく、その背後に隠された、
言葉の真意(神意!)を見抜いていただけたらなと思います。

・・その時はピンと来なくても、
後になって、あ、そうか! と、霧が晴れ渡るように意味が分かるときが来ますから。


いずれにしましても、
ひょうたん辻占の占い結果は、
今のあなたにとって、あなたが立てた問いにとって、
最善最良へとつながる神の導きが得られるものとなることでしょう。


なお、占い巻紙は、
当神社の「瓢箪おみくじ掛け」などに結び付けてもらってもいいですし、
そのまま持ち帰っていただいても結構です。

財布などに入れて持ち歩いたり、部屋の壁に貼ったりして何度も見返し
日々の行動の指針にしたりと、ご自由に活用していただけたらと思います。



最後になりましたが、
どうか、どんな占い結果が出ようとも、(占いを引かずとも)
今在る自分、そして神様やこの世界(人)への感謝の気持ちを忘れないでくださいね。

感謝の気持ちは、何にも勝る、幸運へのお導きとなるものですし、
なにより、魔除け天神の神様は、そんな人が大好きですから。


あなたに良きお導きがありますことを祈念しております。

開運の瓢箪
ひょうたんは今日も参拝者を待つ
瓢箪占い1
<辻占(辻占い)とは>


太古、万葉集の時代から存在する占いの方法。

早朝あるいは夕刻に、道の「辻(つじ)」に立ち、偶然そこを通りかかった人の言葉を聞いて、
その言葉で「占い」を行うというもの。

道行く人々が会話している言葉(占いとは関係のない無意識の会話)の中に、神慮・神意を感じ、
その言葉を神様からのお告げ・神の啓示(託宣;たくせん、神託;しんたく)と考え、そこから
吉凶運勢などを読み解いて、事の判断を得ようとした。
(辻占のことを、道占;みちうら、道行占;みちゆきうら、とも言う)

ところで、「辻」というのは、十字路のように道が交差する場所のことを示すが、
なぜそのような場所なのか?

ここで、十という文字は、(辻という漢字の中にも十という文字が含まれている)
水平線(横線―)と垂直線(縦線|)とが交わる形となっているが、
水平線は地平線であり私たちの住む人の世界(現世;うつしよ)を、垂直線は上下方向の天地線
であり目に見えない霊性的な神の世界(常世;とこよ)を表しており、その2つの線が交差する
ところ(交差点)は、この世とあの世の境界・境(さかい)、すなわち、この世とあの世の接点
となり得る場所であることを意味する。

しかるにその場所は、人間と神とが接触でき、精霊が行き交い未知の霊魂が去来する、
神聖で神秘的な場所とされてきた。


瓢箪占い2
<神社は、人と神が直接つながることのできる場所>


辻、というのは、そのように神聖・神秘的な場所である“境”を意味するものであることから、
道の辻だけでなく、村の境、町(都)の境、といった場所、すなわち、村・町への街道出入口
(道祖神が立っている所、三叉路)や山の峠、村・町の外縁(境界・端)にある
橋(橋の袂;たもと)などでも、辻占いが行われるようになった。
(なので、辻占のことを、橋占;はしうら、とも言った)

さらには、やがて、その占いを行う場所(占場)は、辻だけでなく、神社にも移った。
神社は、人の世界と神の世界との直接的な境界、人と神が直接つながることのできる場所である。

ここでも同様に、神社境内の通行人・参詣者が話す言葉を聞いて占いを行った。
その際、占いで得られた託宣を神主に伝えて、詳細な判断を仰いだりすることもあった。

そういった辻占は、やがて、人の話す言葉を“聞く”という占いから、“読む”占いへと、
すなわち、文字化された辻占へと変容していった。

いずれにしても、日本では太古から、
言葉や、その言葉を形に表した文字には、それ自体に、言霊(ことだま)、文字霊(もじだま)
という強い呪力があるものと考えられており、たとえ文字化された辻占であっても、
その呪力と相まって、神慮の深い託宣が得られるものとされる。


瓢箪占い3
<神易辻占としてのひょうたん辻占>

若狭野天満神社(魔除け天神)の「ひょうたん辻占」は、神易辻占(しんえきつじうら)と称し、
「辻占」と、「神社のおみくじ占い・護符」と、「易経(えききょう)による易占」との三つを
掛け合わせた占いである。

その「ひょうたん辻占」の占い結果(1番~64番)は、易経の六十四卦(三百八十四爻)に
基づいて作成されている。


瓢箪占い4
<ひょうたんは、辻であり境界である>

ところで、なぜ、ひょうたん(瓢箪)なのか?

瓢箪は、天神様である菅原道真公の神の遣い(眷属;けんぞく)であるとし(垂直線の神の世界)、
かつ、私たち人が使うものでもあるので(上記水平線の人の世界)、それらが交わった、神と人と
の境界・接点であるものが瓢箪であると考えた。
しかるに、
神と人との直接の境界・接点である神社という場所において、かつ、それ自身もさらに神と人との
境界・接点である瓢箪によって占われたものは、二重の意味において、より一層深淵なる神の託宣
が得られるものとした。


瓢箪占い5
<瓢箪から駒>

瓢箪の中には、1番~64番の番号が書かれた、64枚の将棋の駒(こま)が入っている。

なぜ将棋の駒なのか?

「瓢箪から駒が出る」という諺(ことわざ)があるが、その縁起の良い諺にあやかって、
ひょうたん辻占の占いを行った人に、
「瓢箪から大きな馬(駒)が飛び出すくらいにびっくりするような良き事が起こりますように」、
「神様からの御神徳による素晴らしいお導きが得られますように」、
との願いが込められているから。


瓢箪占い6
<辻占には、黄楊の櫛>

当時、辻占を行う際には、手に黄楊(つげ)の櫛(くし)を持つ、という慣習があった。
黄楊の櫛を持つというのは、黄楊(つげ)を、神のお告げ(つげ)と文字った語呂合わせであろう。
ただ一方で、
櫛もまた、それ自体が、人が身につけたり髪をといたりするだけでなく、時に神の依代(よりしろ)
になったり、魔除けに使われたりと、これもまた人と神との境界・接点であり(髪=神!?)、
神の託宣を導き出す力をもつ呪具になり得ると信じられていた。

ひょうたん辻占 ― 詳細説明